結晶材料工学専攻では、名古屋大学及び名古屋大学大学院工学研究科の教育理念を実現するために、以下の教育目的及び目標を掲げている。
教育目的
(1)期待する学生像と受け入れ基本方針
創造性豊かな研究活動と自主性を重視する教育を実施することを基本として掲げ、基礎科学の知識の上に立ち、結晶材料工学に関する高度な専門性と関連分野の幅広い知識を有し、次世代の工学・技術を創造する能力を持つとともに、国際的な視野を有する指導的技術者・研究者を養成することを目的とする。そのために、学部教育で十分に基礎学力を身に付け、意欲的で探求心に燃え明日の日本の科学を担う意気込みのある学生を受け入れの基本方針とする。
(2) 提供する教育内容
前期課程にあっては、結晶材料工学に関する専門性を深化させるとともに、複数の領域専攻にまたがるカリキュラムを履修させ総合力を高める。後期課程にあっては、オリジナルな研究に関わる指導を通して材料工学分野で指導的な技術者・研究者の育成を目指す。研究面では高度で最先端の研究実験施設を提供し、緻密な研究指導を通して学生の研究意欲を引き出させ研究者としての能力を開花させる。さらに、留学生や外国人ポストドクを受け入れ、国際会議に積極的に参加させて講演発表させることで英語による発表力を高めるとともに国際性を高める教育を提供する。
(3) 養成しようとする人材像
結晶材料工学に関する深い専門知識を積む一方で、高度な工学分野に関する総合力、問題発掘・解決能力を磨き、国際的な視野を有する指導的技術者・研究者を養成することを目的とする。
(4) 学習支援の基本的な方針
教官は学生の修学上のガイダンス、研究を進める上での相談・助言、さらに、留学生、社会人学生に対する学習上のきめ細かい支援を積極的に行う。さらに、国際的大学院として海外からの留学生を受け入れて国際的レベルのスタンダードな教育を行えるための学習支援体制を築く。
教育目標
1. 目的(1)に係る目標
複合専攻の特色を活かして先導的学際領域の研究と教育に専念する一方で、関係する伝統的な基幹領域専攻と密接に連携することにより、結晶材料工学に関する専門知識とともに、関連分野の幅広い知識を学生に修得させることで流動型大学院制度の中の複合専攻としての役割を果たす。
2. 目的(2)に係る目標
結晶材料工学に関する専門分野にわたって深く広く知識を修得させ、創造性豊かで高度の総合性を有する技術者・研究者を育成する。
(2-1) 主専攻科目にあっては、結晶材料工学分野の深化した知識を物理学と化学の両面から修得させ、新しいものを創造する能力、新しい分野を切り拓いていく能力及び工学上の諸問題に柔軟に対処出来る能力を育成する。
(2-2) 副専攻科目にあっては、結晶材料工学に関係する領域専攻の知識を修得させ、これらを含む幅広い専門知識を活用して工学上の諸問題に柔軟に対処出来る能力を育成する。
(2-3) 社会と連携した企業人による科目、起業教育にかかわる科目をバランスよく取り入れることで高度の総合性、創造性を涵養するとともに、幅広い工学に関わる知識の修得が可能なカリキュラムを提供する。
3.目的(3)に係る目標
(3-1) 高度な研究の実践を通して、最先端の工学技術に関係した課題を解決する能力を育成する。
(3-2) 次世代の社会と産業を展望し、社会的そして国際的な視点より自らの研究成果を評価し将来を展望出来る能力を育成する。
(3-3) セミナー形式の授業を通じて人の意見を正しく聞き取り、そして自らの意見を的確に発表する能力を磨き、国内外の学会において研究成果を発表する経験を積み、論文を作成出来る能力を育成する。
(3-4) ティーチングアシスタント制度を活用し、プロジェクトリーダーとしての能力を育成する。
3. 目的(4)に係る目標
(4-1) 結晶材料工学専攻前期課程及び後期課程に入学した学生全体へのガイダンスで教育目的と目標を十分に把握させる。各授業科目においては担当教官より講義の目的、意義などをよく理解させ勉学意欲を増進させる。
(4-2) 各研究室に配属された大学院生には指導教官が研究の進め方などきめ細かい指導を徹底して行う。また、バックグラウンドの異る学生を積極的に受け入れている本専攻では学生の個別指導を重視し必要に応じて教材を提供したり学部の授業を聴講させたりする。
(4-3) 留学生、社会人学生に対する学習上のきめ細かい学習支援を積極的に行う。特に、留学生と日本人学生とのコミニュケーションを促し国際的視野を持つ人材を育成する。
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